コーチコラム~子供はこうして成長する~

何を与えるか?

こんにちは。吉田です。

さて、ほとんどのアメフトの指導方法はプレイブックといって

そのチームが採用するプレイ集が配られ、

それに基づいて練習をおこないます。

 

では、フラッグフットボールはどうでしょうか?

我々のクラブでは、いわゆるプレイブックは存在しません。

それはなぜでしょう?

アメリカンフットボールと同じように、

大人が用意したプレイを子どもたちに教えた方が

ある意味勝ちに近づくかもしれません。

しかし、プレイを与えてしまった子どもたちの

考える力や発想力などを奪ってしまうのはないでしょうか?

 

ですので、フラッグフットボールを全く分からない子どもたちに

様々なことを理解させるのは至難の業です。

やすコーチが言うように「言い続けていくこと」で子どもたちは理解していきます。

そう、成長していくのです!

そして、我々大人が考えつかない(とんでもない)プレイを考えます。

そのプレイが良かったか?悪かったか?子どもなりに考えます。

 

我々、コーチ(大人)が何を与えるかにによって

子どもたちは様々な成長の過程を楽しんでるようです。


小さな約束

フラッグフットボールの体験会や教室では子どもたちと最初にちょっとした約束を交わす。

子どもたちにとっては「簡単にできる約束」。

指導者にとっては「小さな約束」。

体験会でよくする約束は、

「コーチがお話しているときは、口をチャックしてお話聞こうね」ということ。

「約束守れる人!」って聞くと全員手を挙げる。

 

しかし現実は・・・

楽しくなって興奮して来ると、やっぱり話が聞けなくなる。

そんな時は、もう一度確認してみる。

「コーチとの約束なんだった?」

約束を覚えていない子はいない。

ちゃんと覚えていて、「はっ!」と思い出して静かにしてくれる。

 

そういった、一つ一つの『信頼』を子どもたちと築き上げていくことが大切なんだと思う。

 


できないのは誰のせい??

コーチを続けているといろいろな子供と接する機会があります。

フラッグのルールや作戦、コーチとの約束など一度言っただけでできる(わかる)子。

何度伝えても理解できない子。

 

なぜ何度伝えても理解できないのでしょうか?

 

『子供が覚える気がないから!』 『子供の理解能力が低いから!』

 

たしかにそういった事もあるかもしれません。。。

そしてもちろんわからない子には何度も繰り返し教えてあげる事が大事です。

 

では教える立場である我々大人はどうでしょうか?

 

指導方法(教え方)はその子にあったやり方であったか?

 

子供の話をきちんと聞いていたか?

 

教え方を工夫してみたか?

 

伝え方はどうだったか?乱暴な言葉ではなかったか?

 

同じやり方で指導しても理解できる子とできない子がいます。

 

できない事、理解できない事を子どものせいにするのではなく、自分自身の指導方法はどうだったか?

振り返る事も非常に重要だと思います。

 

安川 大輔